「二胡とは? ~二胡の構造について」
- カオン
- 6月22日
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中国の伝統楽器「二胡(にこ)」は、その哀愁を帯びた音色で世界中の聴衆を魅了してきました。一見シンプルな見た目ですが、その形は丁寧に設計され、各パーツが独特の役割を果たしています。この記事では、画像を参考にしながら、二胡の基本構造と各部の名称・機能を解説します。
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二胡の基本構造
二胡は主に以下の部品で構成されています(※画像のラベルに対応)。
1. **琴頭(きんとう)**
二胡の最上部に位置する装飾部分。龍や鳳凰の彫刻が施されることが多く、楽器の美観を際立たせます。
2. **琴軸(きんじく)**
弦の張力を調節するためのペグ。2本の弦それぞれに1対の琴軸が付いており、回転させて音程を調整します。 弦を巻く方向が上下で逆になり、内弦では外側に向かって巻かれ外弦では内向きに巻かれます。
3. **弓子(ゆみ)**
馬の尻尾の毛を張った竹の材質の弓。弦に擦りつけて音を出します。
ヴァイオリンの弓と異なり、二胡の弓は弦の間に固定されているのが特徴です。
弓は演奏のクオリティを左右する大切な部分であり、竹のしなりや毛の張られ方など様々にカスタマイズされます、
4. **千斤(せんきん)**
弦の振動範囲を制限する小さな紐。位置によって音色が変わり、上へ行くと外向きの鳴りになり、下へ向かうと内向きに籠るような鳴り方になります
また手の小さい方や子供の場合でも少し千斤の位置を下げます
5. **琴杆(さお)**
楽器の支柱となる細長い棒。演奏時は左手で棹に引っ掛かり、弦を押さえます。
6. **琴弦(きんげん)**
通常、内弦(太い弦)と外弦(細い弦)の2本が張られ、内弦はD、外弦はAという五度の調律されます。
7. **琴筒(きんとう)**
共鳴胴。ニシキヘビの皮(琴皮)が張られており、ここで音が増幅されます。皮の張り加減や木の継ぎ方や材質で様々な鳴り方の変化をします
8. **琴馬(駒、ブリッジ)**
弦と琴皮の間に置かれる小さな部品。弦の振動を琴筒に伝える「橋」の役割を果たします。
9. **琴皮(きんぴ)**
ニシキヘビの皮で作られた共鳴面。素材や張り具合が音色に直結するため、二胡の命とも言われます。
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